「路傍のフウジンさん」
あの朝、寝坊したワタシの自転車は
落ちてた小石につまづきかけて急ブレーキ。
ハァ、とため息ついたアスファルトの道の隅っこ。
割れ目から咲くタンポポの上にいたのは
それはそれはちっちゃな・・・フウジンさん?
今朝旅立とうとしているポポ毛たちに
フゥワフゥワとそよ風を吹かせ
「行ッテラハイ。」
「行ッテラハイ。」
と、それぞれに優しい見送りの声をかけておりました。
ジリと見つめるワタシにやがて気づいたフウジンさんは
ワタシのおでこの冷汗にもフゥワとひと風吹かせ
「行ッテラハイ。」
と、やっぱり優しい声。
あれからフウジンさんの姿は見ることはないけれど
フゥワとそよ風が吹く時には
行ッテキマスとこっそり呟くことにしています。
15.5cm×25cm
綿100%
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